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「芸術の秋を楽しもう」の巻 @ A 《9月19日》
 写生大会編 ―― 写生教室をやらせてもらって 岩田隆
             

(鈴鹿市南長太町に自生するクスノキ。『長太の大楠』の写生大会


超快晴ということもあって、雨対策で計画していた「ひょうたんに絵付け」教室は
止めて、外に絵を描きに行こう! となった。
ざっとみても20人ほどいる子ども達。
低学年も多い。難しいことを言っても分からないだろうから、
もう、好きなように描こうという指導で、長太の大楠に出かけた。


写真をクリックすると大きくなります。




遠くから見たことはあったが、こんな間近で見ると、ど迫力級!
でも、とても優しく感じる木だった。
それぞれ場所を陣取って、四つ切の画用紙に、絵の具で直接描き始めていく。
中には、花を描きたいという子や、 大楠とは関係なく、猫の足跡、とか、
それぞれ思い思いに画用紙に色を付けていった。


 
乗る気ではなかった男の子もいたが、いざ始まるとちゃんとした絵を描いている。
描くものが何もない、と言ってた子も、ちょっと誘導すると
絵の具を自分で取り出して、色をぬりはじめた。



何も描きたくない、という子もいたので、
じゃあ、画用紙かして、と言って、僕が描き始めた。
うーん、このモチーフ(大楠)は手ごわい。
筆で直接画用紙に色を付けながらデッサンしていくが、
何か、感じがちがう。悪戦苦闘しながら、結局、形にならなかった。



今回は女の子の参加者が多かった。 そして、最後まで熱心に画面と向き合っていた。
丁寧に一つ一つのモチーフ、灯篭とか、文字とか、木や葉っぱや空や地面を塗っていく子や、
木の幹の色や葉の色をチューブの色でなく、何色も混ぜて、作っている子とか、
豪快なタッチで、大胆に、しかしよく見て描いている子とか、

見ていて、とても好感が持てる作品になっていた。



 

最初に絵を描くのが好きな子?とみんなに聞いてみると、
ほとんどの子が手を上げていた。変な知識や観念がない状態は
ただ、楽しかったり、面白いんだろうな、と思う。
「絵は女が描くものだから嫌い」という男の子もいた。
そんなこともあるのか、と今まで聞いたこともなかったので、
その子の発言に関心した。





自分の絵が、ここまで描いたら完成というのがたぶんイメージ出来ているからだろうけど、
そこまで描き切る子がいる。
そういう子は、たんたんと自分のやるべきことをやっていく。
あまり途中に迷いとか、四苦八苦とか、悪戦苦闘とか、
そういうものを感じない。
たぶん、これは子どもの世界には無いような気がする。
そういう頑張りみたいなのがあったら、嫌になってしまう。
(飽きて)集中力が切れるというのはあるけど。
僕がお手上げの状態で、描くのを止めて、そういう子たちの描いている姿を見たとき、
胸が熱くなった。

何だろう、それは…
何か、改めて、絵を描くということを(子どもたちから)知ったような…、
あ、こういう感じなんだろうと思った。(岩田隆)





(写真:平井・中野)

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