清鈴庵 「名月茶会」 《9月29日》
月 中秋に到りて満ち、
風 八月より涼し
月到中秋満
風従八月涼
腰掛待合の風情 (鈴鹿カルチャーステーション 清鈴庵)
長くじりじりと照りつけていた今年の陽射しも、お彼岸を過ぎると急に秋めいて、
なかなか姿を見せなかったススキが穂を出して銀色に揺れはじめました。
中秋の日は、大変な暴風雨に見舞われましたが、その前日の29日土曜日は穏やかな気持ちの良い一日で、 清鈴庵での名月茶会も和やかなものになりました。
前日刈り取ってきた一抱えのススキや秋草、どんぐりの実などを
玄関から露地、待合までそれぞれに活けこみ、
蹲(ツクバイ)から露地にかけて打ち水をするだけで、
キラキラと日差しに影がゆれ、腰掛待合でお茶会を待つ間も、
また終わってからのひとときも、
お客様たちも立ち去りがたいとのことで
あたかも野に佇んでいるかのような風情を味わっていただいたようです。
軸 一行 「平常心是道」 大徳寺聚光院 寛海老師筆
花入れ 宗全籠
はな すすき 白鶏頭 山ほととぎす たで こすもす
茶碗 萩焼 井戸茶碗
御本手茶碗 秋草 与し三窯
お茶 長久の白
主菓子 満月 (栗) 小浪庵謹製
鳴る子 麩焼煎餅
ふくらすずめ 有平糖